
夫が新調したフォーマルスーツ。ブラックスーツとダークスーツの違い、そして「濃染加工」とは?長く使うものだから、じっくり選びました。スーツの色やシャツにまつわるお話です。
お店の担当さんから聞いたフォーマルスーツに関するお話と、気になる常識などをまとめました♩
少し長くなりましたが、フォーマルスーツの世界を一緒に覗きませんか?
フォーマルスーツを新調

「黒」の品格と「礼服」の美学
主役を引き立てるための「背景」としての黒。
冠婚葬祭において、周囲の雰囲気や式場に溶け込む「沈むような黒」が大人の正装です。
「濃染加工(のうせんかこう)」
通常の黒よりも深い黒を出すため、繊維の表面を特殊加工した究極の「黒」「テカリのない漆黒」で、素材本来の「質感」が、凛とした気品を際立たせます。
黒と真っ白なシャツのコントラスト。

「普通の黒」と、どう違う?
「黒」は光の下で「色の差」が出やすい色です。ショップのディスプレイなど、ライトが当たると違いがはっきり出ます。
↓どちらもフォーマルですが、色が全然違う。

お値段はピンキリで、2〜3万円台から、上は10万円台も。
なぜ「光沢」を避ける?
「光沢のある黒」が避けられる理由は、安っぽく見えてしまうから。生地に光沢があると、光が当たった表面がテカってしまい、黒がグレーっぽく浮いて見えます。
「おめでたい席に光沢素材」は?
「光沢=パーティー寄り」という認識のため、日本の冠婚葬祭の場ではお祝いの席であっても「ギラついた光沢」はNGです。
「主役(新郎新婦など)を引き立てる」というマナーの観点からも、推奨されません。
「ダークスーツ」との違い
○ ブラックスーツ(礼装): 「非日常(フォーマルスーツ)」→ 儀式のための「黒(ブラック)」○ ダークスーツ(略礼装):「日常(ビジネススーツ)」→ビジネスの式典・パーティーなど。
【TPOに合わせた選び方】
若い方の場合、結婚式でビジネススーツを着ること自体は「マナー違反」ではありません。
白シャツにシルバーやパステルカラーなどの明るいトーンのネクタイを合わせ
ポケットチーフなどの小物使いで、フォーマル感をアップし、華やかなコーディネートに💐
シャツの襟型のマナー
避けたいのは「ボタンダウンシャツ」襟先にボタンの付いたシャツはカジュアル過ぎなんだそう。

お葬式の席では、華やかさを抑え、襟元が引き締まって見える
「レギュラーカラー」を選ぶのが礼儀です。
カラー(襟)とノット(結び目)の関係
ワイドカラーは襟先の角度が100度から120度くらいある、襟の開きが広めのシャツ。ワイドカラーシャツには、ふっくらと大きな結び目の「ウィンザーノット」が適しています。
襟の開きが狭いレギュラーカラーは 結び目が小さめの「プレーンノット」がバランスが良いです。
他に、細めのナロータイで、結び目をキュッと小さくしたものは「ナローノット」と呼びます。
ふっくら大きめの結び目は、貫禄が出過ぎておじさんっぽく感じてしまうのか?Mは苦手みたい。

※ イラストの一部にAI生成画像を活用しています。
新しい表現方法、一つのツールとして使用していますので、参照資料として楽しく見てもらえると嬉しいです。
「アスコットタイ」ෆ˚* 可愛いですよね。
ふんわりしていて、マネキンが着ている姿を見ましたが、とてもエレガント!
ベストと合わせると、すっきり洗練された雰囲気になります。
「正装の歴史」
大昔の正装で浮かぶのが「白手袋」のイメージ。最近はカジュアル化が進み、白手袋の風潮は薄れましたが
昔は手すら「儀式の場では隠すべきもの」という考えがあったとか。
白い布で手を隠すことは、自分を律し、場を汚さないという「潔癖なまでの誠実さ」なのだそう。
ふと…、画像を見ていて思いました。

なぜタキシードの襟はテカテカしているの?
ラペルとカマーバンドの秘密
このタキシードのテカテカした下襟(ラペル)部分を「拝絹(はいけん)」と呼ばれます。
タキシードは夜の準礼装。
光沢のある襟元が夜会の照明を反射し、紳士の立ち姿を華やかに引き立てます。
(素材はシルク等のサテン織り)
腰に巻く「カマーバンド」も同じく光沢があり、シャツの隙間を隠し、ウエストを美しく整えます。
襟元の光沢と合わせることで、夜の照明映えするエレガントなスタイルが完成。
お葬式の黒とタキシードの黒、何が違う?
お葬式ではテカテカした黒は「失礼(安っぽい)」なのになぜタキシードのテカテカは華やかなのか──?
紐解くと…『黒の光沢』は、場所やシチュエーションによって意味が変わる事に気付きます。
お葬式の場の「テカリ」は「不適切な光沢」
*『慎ましさ』が大切なため、テカテカした黒は悪目立ちしてしまう。
タキシードの「テカリ」は「意図的な光沢」
夜の式典を華やかに彩るための『装飾』と『礼装』
*「夜の準礼装」のタキシードは、夜のパーティー会場や晩餐会のような
シャンデリアや照明が美しい空間で、その光を受け、より華やかに映えるように計算されています。
『結婚式で光沢はNG』というマナーと『タキシード』の矛盾
新郎なら→『堂々とした光沢(拝絹)=タキシード』ゲストなら→主役を邪魔しない『控えめな光沢』
「誰が着るか」と「昼or夜」が重要💡
令和の冠婚葬祭事情は?
よりカジュアルに、柔軟性が増してはいますが
結婚式なら「主役への祝福と配慮」、お葬式なら「故人への哀悼と慎ましさ」
そんな本質的なマナーが、服装を考える上で今も昔も大切だと思いました。


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